ピントザ ハミセイ(春雨と人参のサラダ)
カザン カワプ(鍋カワプ)
「カワプ」というのは、ウイグル語では「焼肉」を意味するそうで、
「カワプ(ケバブ)」というと、「串焼き」を連想してしまうので、
私としては意外だった。
さて、この料理は羊肉と玉ねぎ、そして独特の香辛料で味付けされた逸品。
脂肪分が少なく、あっさりとした「肉らしい」羊肉の味と、
香辛料の香りが食欲をそそる。
そこに玉ねぎが肉の脂っぽさを和らげ、そして玉ねぎの甘さがアクセントとなり、
日本人にも食べやすい料理だと思う。
香辛料の沢山入った料理を紹介しているので、
さぞかし私は辛い物が大丈夫、もしくは好物なのだろうなと、思うかもしれないが、
実際は、その逆で、私は辛い物が苦手。
この料理、唐辛子っぽいものが、丸々一本入っていたので、
口にした時には、「うわっ!ヤバい!!」と思ったのだが、
実際、多少辛かったのかもしれないが、全然気にならず、
その後も美味しくいただけた。
興味のある方は、是非ご賞味いただきたい。
撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。
ラグメン(ラグマン)(中央アジア式五目肉うどん)
中央アジアで広く食べられる麺料理、「ラグメン(ラグマン)」。
このラグメンはウイグルを始め、中央アジアでは定番料理であり、
来客や祝い事の席にも振る舞われるという。
また、この料理が西に伝わり「パスタ」となり、
東に伝わり「うどん」となったと言われているそうだ。
味はトマト味が基本になっており、羊肉(ラム肉)、ピーマンやパプリカ、
ジャガイモ等の、その時々の季節の野菜が入れられており、
独特のスパイスが異国情緒を感じさせながら、日本人の口にもあっていると思う。
また、1人前の麺が、まるまる一本なのもこの料理の特徴でもある。
ラグメンのレシピがYouTubeに掲載されていたので、ご紹介。
撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。
ポロ(ウイグル式ピラフ)
ウイグルの代表的な米料理、「ポロ」。
祝いの席で振る舞われる事が多い様で、日本でいう「赤飯」の様なもの。
具は、羊肉、玉ねぎ、ニンジン、レーズン(干しブドウ)やリンゴ等。
そして、左上にある白いドレッシングみたいなものは、「ヨーグルト(砂糖入り)」。
日本人には、米の中に甘いフルーツや、ヨーグルトを掛けるという感覚は、
奇妙に思う方も多いと思うし、中には拒否反応を示す方もいるだろう。
しかし、実際に食してみると、塩気の中にフルーツの甘さが加わり、
良いアクセントになっている。
また、ヨーグルトが味をマイルドに変化させ、楽しませてくれる。
19世紀の中央アジアの女性達を描く、漫画「乙嫁語り」の作中にも、
この「焼き飯」として出ており、詳細な画が食欲をそそる様に感じる。
作品中の台詞の中に「ハミ瓜(メロン)は入れないのか?」との台詞があるが、
否定されるシーンがある。
作者自身も「そんな物(ハミ瓜)は入れるはずのないもの」とした意図のものの様である。
YouTubeに作り方が載っていたので、紹介させていただく。
撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。
グシナン(羊肉のミートパイ)
このパイは「焼く」のではなく、「揚げる」ため、見た目以上に食べ応えがあり、
軽食や「おやつ」としても良いと思う。
また、揚げているからと言って、「油っこさ」はなく、サクサクして美味である。
さらに独特のスパイスの香りが相まって、食欲がそそられる。
スパイスというと、「辛い」という印象を持つ方も多いのではないかと思うが、
「グシナン」については、そんな事はなく、味はマイルドで、
日本人の舌にも合うと、私は思っている。
YouTubeに作り方が載っていたので、紹介させていただく。
シルクロードムラトのウイグル料理紹介ムービー③ Uyghur food in japan Vol3 - YouTube