シルクロード備忘録

シルクロードについて興味を持った人のブログ

コルマ チョップ(ウイグル式焼うどん)

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ウイグルの麺料理の一つで、手打ちの「きしめん」を千切ったような麺を茹で、

羊肉と野菜と炒めたものである。

 

味は、トマトベースであり、独特の香りと、ピリリとした辛みがある。

「タバスコを入れたナポリタンのような味」と評されることもあるようだが、

ケチャップのような甘味がないため、もっとスッキリとした味わいであり、

腹持ちも良い。

 

中華料理の中では見られないし、また西洋のパスタとも違うため、

独特の味に病みつきになる人も多いのではないかと思う。

 

ただ、店のマスターに「ピリ辛にする?普通にする?」と聞かれ、

辛い物が苦手な私は、「普通で」と答えたのだが、それでも少し辛いので、

チビチビと飲み物を飲みながら、食べていた。(苦笑)

 

撮影:埼玉県さいたま市桜区、「シルクロード・ムラト」様。

http://www.silkroad-murat.com/

 

トゥギレ(ウイグル式水餃子)

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「餃子」というと、「中華料理」を連想されるが、

その化石が、ウイグルトルファンから餃子の化石らしいものが出土したようで、

どうやら、彼等の料理が中国各地に広まったようである。

 

こちらで出された料理は、羊肉を使っているが、「挽肉」ではなく、

肉を細かく刻んで作られた、肉の食べ応えのあるものだった。

 

写真右のあるタレは、黒酢と香辛料を混ぜたものの様で、

さっぱりとした酸味と、香辛料のピリッとした辛さ、そして独特の香りが、

いわゆる私達が知る「餃子」のタレとは違い、美味しくいただけた。

 

 撮影:埼玉県さいたま市桜区、「シルクロード・ムラト」様。

http://www.silkroad-murat.com/

 

ピントザ ハミセイ(春雨と人参のサラダ)

 

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以前、この店に行った時に、「肉料理ばかりでは・・・」と思って、注文した一品。

 

私は「春雨サラダ」というと、いわゆる「中華風」の味付けを思い浮かべるのだが、

やはりシルクロードの味、塩味と油と香辛料で味付けしている様で、

独特の香りはするが、味はあっさりとしていて食べやすい。

 

昔、誰かの伝聞だったか、「水が貴重な地域では、油を多く使う」という話を

聞いたことがあったが、 水が貴重なシルクロードの料理か、

私からすると油が多めに使われている様に感じた。

(上記の通り、油っこくはない。)

 

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おまけに、「お通し」で出された「豆サラダ(?)」

 

撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。

ウイグル料理 シルクロード・タリム

 

カザン カワプ(鍋カワプ)

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「カワプ」というのは、ウイグル語では「焼肉」を意味するそうで、

「カワプ(ケバブ)」というと、「串焼き」を連想してしまうので、

私としては意外だった。

 

さて、この料理は羊肉と玉ねぎ、そして独特の香辛料で味付けされた逸品。

脂肪分が少なく、あっさりとした「肉らしい」羊肉の味と、

香辛料の香りが食欲をそそる。

そこに玉ねぎが肉の脂っぽさを和らげ、そして玉ねぎの甘さがアクセントとなり、

日本人にも食べやすい料理だと思う。

 

香辛料の沢山入った料理を紹介しているので、

さぞかし私は辛い物が大丈夫、もしくは好物なのだろうなと、思うかもしれないが、

実際は、その逆で、私は辛い物が苦手。

 

この料理、唐辛子っぽいものが、丸々一本入っていたので、

口にした時には、「うわっ!ヤバい!!」と思ったのだが、

実際、多少辛かったのかもしれないが、全然気にならず、

その後も美味しくいただけた。

 

興味のある方は、是非ご賞味いただきたい。

 

撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。

ウイグル料理 シルクロード・タリム

ラグメン(ラグマン)(中央アジア式五目肉うどん)

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中央アジアで広く食べられる麺料理、「ラグメン(ラグマン)」。

このラグメンはウイグルを始め、中央アジアでは定番料理であり、

来客や祝い事の席にも振る舞われるという。

 

また、この料理が西に伝わり「パスタ」となり、

東に伝わり「うどん」となったと言われているそうだ。

 

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森薫氏の作品「乙嫁語り」より。

 

味はトマト味が基本になっており、羊肉(ラム肉)、ピーマンやパプリカ、

ジャガイモ等の、その時々の季節の野菜が入れられており、

独特のスパイスが異国情緒を感じさせながら、日本人の口にもあっていると思う。

 

また、1人前の麺が、まるまる一本なのもこの料理の特徴でもある。 

www.youtube.com

 

ラグメンのレシピがYouTubeに掲載されていたので、ご紹介。

www.youtube.com

  

撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。

ウイグル料理 シルクロード・タリム

 

ポロ(ウイグル式ピラフ)

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ウイグルの代表的な米料理、「ポロ」。

祝いの席で振る舞われる事が多い様で、日本でいう「赤飯」の様なもの。

 

具は、羊肉、玉ねぎ、ニンジン、レーズン(干しブドウ)やリンゴ等。

そして、左上にある白いドレッシングみたいなものは、「ヨーグルト(砂糖入り)」。

日本人には、米の中に甘いフルーツや、ヨーグルトを掛けるという感覚は、

奇妙に思う方も多いと思うし、中には拒否反応を示す方もいるだろう。

 

しかし、実際に食してみると、塩気の中にフルーツの甘さが加わり、

良いアクセントになっている。

また、ヨーグルトが味をマイルドに変化させ、楽しませてくれる。

 

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森薫氏作 漫画「乙嫁語り」より引用。

 

19世紀の中央アジアの女性達を描く、漫画「乙嫁語り」の作中にも、

この「焼き飯」として出ており、詳細な画が食欲をそそる様に感じる。

作品中の台詞の中に「ハミ瓜(メロン)は入れないのか?」との台詞があるが、

否定されるシーンがある。

作者自身も「そんな物(ハミ瓜)は入れるはずのないもの」とした意図のものの様である。

 

YouTubeに作り方が載っていたので、紹介させていただく。


ポロの作り方【ウイグル料理】 - YouTube 

 

撮影:東京都新宿区「シルクロード・タリム」様。

ウイグル料理 シルクロード・タリム

グシナン(羊肉のミートパイ)

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羊肉を使ったウイグル式ミートパイ、「グシナン」。

このパイは「焼く」のではなく、「揚げる」ため、見た目以上に食べ応えがあり、

軽食や「おやつ」としても良いと思う。

また、揚げているからと言って、「油っこさ」はなく、サクサクして美味である。

さらに独特のスパイスの香りが相まって、食欲がそそられる。

 

スパイスというと、「辛い」という印象を持つ方も多いのではないかと思うが、

「グシナン」については、そんな事はなく、味はマイルドで、

日本人の舌にも合うと、私は思っている。

 

YouTubeに作り方が載っていたので、紹介させていただく。

 


シルクロードムラトのウイグル料理紹介ムービー③ Uyghur food in japan Vol3 - YouTube

 

 撮影:埼玉県さいたま市桜区、「シルクロード・ムラト」様。

silkroad-murat.com